「月のテネメント」の話
- チケ
- 2018年12月8日
- 読了時間: 3分
チケです。僕が大好きな4コマ漫画の話をしようと思います。
皆さんは4コマ漫画を読んだことはありますか?ほとんどの人があると思います。
萌え系4コマは?原作を読んでなくてもアニメは知ってるんじゃないでしょうか。
実をいうと僕はきららを全然読んでいません。アニメ化してから原作を読むことはあれど、「4コマを読もう!」という気持ちで行動したことはありません。そんな僕の4コマ観を大きく変えたのが、まんが4コマぱれっと!で掲載されていた月のテネメントです。

東京、月島を舞台。オンボロ長屋で喫茶店「月の岬」を営む女子高生、三宅たたきと滞納している家賃回収に赴いた家主の孫娘、川久保かわせみ小学五年生。閑古鳥に嘆く三宅に頼まれ、かわせみは経営コンサルとして月の岬に通うことになります。

個性の強い、でも自然体で、口当たりの良いセリフ回しが特徴的な月のテネメント。塀先生が描くかわせみの仕草はフェチを煽り、強めのキャラ設定で物語に笑いを入れてきます。

風邪を治すためにビールを暴飲するスウェーデン人の大学院生美少女、マルニは要素過多にも程がある設定です。どこかの幼女を思い出しますね。単車で軽井沢にも行きます。
かわせみは月島の中で個性豊かな人々と出会いますが、キャラに引っ張られない会話のやり取りが現実味を持たせ、不思議と違和感なく話が進みます。塀先生のすごいところですね。4コマの技法が異色なのも塀先生ならではです。

キャラが枠をブチ抜いたり、胸が枠にのっかっていたり。枠がそもそも無かったり。

僕のお気に入りの枠は長屋の間取りをコマ枠にしたページです。えぇ...。
再開発が進む月島で、物語は終わりへと畳まれていきます。 薄くなっていく左手の感触が、ページをめくることをためらわせてきます。 避けられないんですよね。ただただ迫り、現実的な選択肢を選ぶしかなかったかわせみの気持ちは、どんなものだったんでしょう。数ページで描かれる月の岬の最後は、コマに映りきらなかったかわせみの心情を読者に補完させ、共感をもたらします。
胸がくるしかったです。
一巻完結で連載終了した月のテネメントは、コミカルなストーリーに儚さが混ぜ込まれ、終盤の展開が僕を感傷的な気分にさせます。もしこれが、2巻、3巻と続いていればこんな気持ちにはなれなかったと思います。だからこそ、この一巻完結の耐えがたいセンチメンタルを、僕は忘れずに心にしまいたいです。
僕はヤマノススメのファンアートをきっかけに塀先生を知りました。
独特なハイライトで表現された絵が大好きなんですよね。月のテネメントのカラー絵も本当にすごい。まぶしいぞ。
塀先生、応援しています。サラリーマンとして日々働き、クリエイターとして一流の作品を世に出したのは並大抵のことではないと思います。物理的にも、精神的にも。健康に生き、また新たな作品を書き上げ僕を魅了してくれればと切に祈ります。
試し読み 月のテネメント|コミックシーモア作品情報 https://www.cmoa.jp/title/151436/
月のテネメント (4コマKINGSぱれっとコミックス) 塀 https://www.amazon.co.jp/dp/475808307X/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_YL3cCbNARV0HE
紙の単行本は入手が困難になってきています。DL版であれば塀先生の見事なカラー絵もあますこと見れるので、オススメです。既刊、たらちねパラドクスの紙単行本がまだ手に入っていないので、どうにかして手に入れたいところ...。
使用画像引用元 ©塀/一迅社/4コマKINGSぱれっとコミックス/月のテネメント
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