となりの吸血鬼さん
スタジオ五組!悪しき原案タカヒロはリリスパに送還されたので超平和!な日常アニメです。でも血の量はリリスパより多い。なぜなら吸血鬼との同棲ストーリーだからです。
🦇灯ちゃんがスゴイ
吸血鬼のソフィーちゃんを溺愛している灯、ネタ的に扱われがちですが実際のところ本当にすごい子なんです。
吸血鬼と人間、生活リズムも真逆で食事も違う、日光を浴びれば灰になり、灯が編んでくれた髪型も鏡に映らず確認できない、そんな異種共生を成り立たせているのは灯の細やかな気遣いがあるからこそ。
灯は根底的に人間上位にモノを考えていない、つまり吸血鬼を人間の尺度、価値観で照らすことはあっても、それを正常な方向(一般常識)、人間の側へと強制することは決してしないんです。
そもそもソフィーが庶民的というのもありますが。
灯の気配り力というか、思いやりは作品通して良く伝わりました。
特に食事シーン。順応力の高い灯は当たり前のように冷蔵庫から出した血液をカップに注ぎ、ソフィーのために電子レンジで温めます。
灯は当然人間の食事を摂るわけですけど、この食事風景が何の違和感なく日常に収まっているんですよね。
吸血鬼には吸血鬼の、人間には人間の価値観がある中で、互いに混ざり合う部分もあれば譲らない部分もあり、同棲生活の中でしっかり距離感が保たれているのが面白いです。
🦇危険な百合
灯が抱いていた吸血鬼への先入観が崩れた後、ソフィーちゃんを溺愛するあまり吸血鬼に(生活的に)近付く話がありました。
結局昼夜の生活サイクルを変えることはできず、朝夕の互いがすれ違う時間を大切に、楽しく過ごしていくことに。
僕が取り上げたいのは、作中で何度も「自分の血を吸ってほしい」と迫る灯に、灯とは眷属ではなく、友達として付き合いたいとソフィーが言い切る場面です。
本当にこの辺の線引きが上手くされているというか、僕は爆発しました。
吸血行為、背徳感と首筋に歯を立てるという構図でもう十分なほどエッッッッッなんですが、話数を重ねてきての誘惑というのもあって破壊力がとんでもなかったです。
吸血行為、隠喩抜きにナニより上位の関係では…????
どちらの世界でも二人は幸せにイチャイチャ過ごすのでしょうけど、僕はやっぱり眷属関係を持たない、あかりが人間として歳をとる世界を推したいです。
怒らずに聞いて欲しいのですが、僕は灯を看取ったソフィーが、彼女の遺灰を静かに撒きながら、夜明けと共に灰と散る最後を考えていました。怒らないで。
でも上記妄想の大前提として、ソフィーがあかりの誘惑に耐えきれるのかという。
多分ソッチの事象も関係して二人が吸血行為に堕ちてしまうのが簡単に思い浮かべれます。
吸血行為はソフィーの自制心次第とは言え、誘惑に耐えきれるのかは怪しいところ。
越えない一線がどうとか上で書きましたが忘れてください。オタクは都合の良い方に作品を解釈したり主張をコロコロ変えたりする生き物なので。
そうなった場合は国際百合評論家Tamotsu_13yearsold氏のツイートにあるように、永久なる百合を展開するのでしょう。
夏木ひなたはどうするんでしょうね。同情したエリーが行為を提案しそうですが、 大人っぽく身体が発達した夏木ひなた26歳と成長が止まったままのエリーが並んで歩く姿とかも僕は見てみたいです。
コンプレックスを乗り越えて友情を育んでほしい。
どうにも僕自身断定しきれない感じがあるのですが、よくある異種共生のストーリーだと大抵居候者や転生先の相手キャラが俗堕ち、所謂人間文化に染まってアイデンティティを半壊させる展開がありがちだと感じます。
GATEとかアウトブレイク・カンパニーとか。所謂ワードローブ系に多いですね。話的には面白くても、やっぱり少しモヤモヤするところがありました。文化の侵略。
この作品ではそれが逆で、既にソフィーちゃんは俗堕ちしていて同居者は人間という。むしろオタク気質なのはソフィーちゃんで。
文化交流を省いたことで二人の生活にリソースを割き、シンプルに「二人で居ると楽しい」を一貫して描けたのではと思います。やっぱナシ。思い込みが過ぎる考えです。
あんまり深く考えずにイチャコラ百合天国を堪能する方が健康にも良いので、書いたことは適当に流して百合を共に享受しましょう。7割身の無い話です。
ともあれ、スタジオ五組のきんモザに続く良作百合アニメでした。
音楽があの藤澤慶昌氏なんですけど、スタァライトに続いて安定していて良かったです。 よりもいも担当してたんですよね。ヤバ。僕はタイトルコールのメロディが一番すき。
あとデェヘヘが出せる篠原侑さん、今後が楽しみです。
では。
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